こんなふうに1枚に収めることは、褒められたもんじゃない
簡素であることが一番大事
まぁ、よくもこんなに細かな文字で、びっしりと詰め込むもんです。
一番小さい文字は1mm角にも満たない感じです。
「いや、ちゃんと書いてありますから、その通りに記載してください」
税務署の方が言いそうです。
最近は書ききれないのもあるのでしょうか?
「QRコードで解説画面が見れますよ」
とも言いそうです。
・複雑すぎる所得税(所得税に限りませんが)
・年末調整を会社に押し付ける
ここがいちばんの問題であることは、見逃してはいけません。
書いてあるけど読んでいない
私も仕事じゃなかったら、見たくもないし、読みたくもない。
でも税金を少しでも減らしたい、と思えば正しく書かないといけません。
税金が減るための要素である「控除」については、自らが申告しなければなりません。
生命保険に入っていれば税金が自動的に安くなるわけではなく、その証明書をもとに確定申告(年末調整)で、控除してくれという手続きをするから、税金が減るのです。
「ちゃんと書いてありますから、その通りに記載してください」
簡素でない、複雑な税制が悪いのはそのとおりです。
ですが法律で決まっている以上、そうしなければこちらの負け(?)です。
できるだけわかりやすく、間違えにくくするような、工夫らしきものもあります。
住宅ローン控除の用紙です。
控除額は「百万円未満切り捨て」です。
最近の用紙は百円未満切り捨てを意味する、「 00」が印刷されています。
計算結果が 123,456円 だったら、123,400円が正しい記載になります。
自動化する弊害もある
手書きでやっていた頃は、こういう間違いはすべて会社の総務や経理、会計事務所などの負担になっていました。
今はソフトがあるので、元になる金額が正しく入力されれば、正しい控除額が計算されます。
電子化も進めば自動計算、入力もいらんやん。
「だったら、そんなに気にしなくてもいいんじゃない」
表面的にはそうかもしれませんが、ちょっと不安になります。
以前『ケーキの切れない非行少年たち』(新潮新書)宮口幸治 著 という本を読んだことがあります。
読解力とか思考力について問いかけた本です。
笑い話ではないし、気にしないでは済まない根深さがあります。
たとえば、何かの機械を動かすときに、
「小数点以下2位未満を切り捨てた数値を入力する」
となっていた場合、正しい数値を入力できないと、機械が動かない。
あるいは誤作動を起こしてしまうかもしれない。
年末調整の書類だったら、よく読まずにテキトーに、勘で書いておけばいい。
で済むかもしれませんが、仕事の場合はそうでは済まないです。
作業指示書で書かれていることを理解し、手順を確認し、必要なものを必要なタイミングで使う。
そうしないと、製品は出来上がらないし、事故が起こることもあります。
自動化、効率化を進めていくと、それについて感覚が麻痺していき、それについて考えなくなります。
いちいち理由とかを調べていたら、いくら時間があっても足りませんが、大事なことは、きちんと理解する、なぜそうなのかを理解することを怠ってはいけないと思います。
ところで、源泉徴収票を見ずに、自分が年間いくら所得税を払っていて、いくら社会保険料が引かれているか、答えられますか?
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マイナスが絡んでくると、逆の意味になることもあります。
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