スムーズな流れのようですが、実際は渋滞していました。
淀みにプカプカ
「効率化」は大切なことです。
目的を達成するため、時間を作り出すためには効率化は欠かせません。
「やらなければならないことは、できるだけ効率化して」
「繁忙期に備えて、今から効率化を」
「これを使えば、今より40%高速化できます(当社比)」
業界向けには今が売りどき!ということで、こんな広告が入ってきます。
こういう広告がたくさん来るということは、業界(経理、会計、税務業界)の多くの方が、この淀みの中にプカプカと浮いているんだなぁと感じます。
私は必要ないのでシャットアウトすればいいんですが、研究のためにそのままにして、ときどき眺めてます。
そうそう、そうなんだよね・・?
入り込むと、周りが見えなくなることがあります。
ゲーム、映画、ギャンブル、業界などはそういう要素が強いです。
楽しむだけならいいですが、のめり込みすぎると、依存症のようになってしまいます。
「わが業界も、効率化が至上命題じゃ!」
「効率化して、とにかく1工程でも、1分でも減らそう!」
だんだん手段が目的化していきます。
エスカレートしていきます。
先日見たOCR(読み取り機)の広告では、
・源泉徴収票も読み込めます
・ふるさと納税の証明書も読み込めます
・細かい字でも大丈夫
といった感じで、より細かな、より多くの書類が読み込めます。
◯◯%効率化が図れます、とかいうものでした。
「そうそう、最近の源泉徴収票は細かくて、虫眼鏡がないと読めないもんな!」
「おおっ!そんなにすごいなら、すぐに導入しよう!」
なんてなっちゃ、ダメですよ。
じっくり考えてますか?
今回ご紹介した広告は、「確定申告の繁忙期に向けて、効率よく!」です。
そこで「より精度の高いOCRで各種書類を読み込んで、効率化しましょう!」というものです。
でもこの「確定申告の繁忙期に向けて、効率よく!」は、よく考えてみると、機械を売る側としては、その前提に「これからは繁忙期ですよね?」「資料は紙でもらいますよね?」があります。
でもその前提を、
・紙でもらわない(データでもらう)
・データで取り込んでもらう(取り込めるようにしてもらう)
・(そういう仕事は)やらない、断る(=自分でやってもらう)
・繁忙期じゃないよ
としてしまえば、機械はいらないし、ほぼ解決できますよね?
「客にそんなことはできない」
「OCRはトレンド、これで当事務所も効率化じゃ」
「毎日残業させると残業代が大変でのう」
「この時期にヒマとは、、、」
高い機械代金や人件費の支払いありきで考えてしまうと、めんどうな仕事も受けないと、となってしまうのかもしれません。
必要な設備投資はするべきです。
・処理スピードの速いパソコンに買い替えたり、
・職員1人1人にパソコンとメールアドレスをもたせたりするのと、
OCR機を買うことは、本質的な意味が違います。
そもそもなんで効率化しないと回らないのか?
その業務を(ウチが)やる必要が、ほんとうにあるのか?
(往々にしてその原因理由は、所長先生にあったりします)
じーっくり考えることが、効率化をいちばん進めるのではないかと思います。
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