今朝、こんな記事がありました。
法人税 電子申告を義務に 19年度にも、事務負担軽く
2017/4/20 1:08 [有料会員限定] 社会
財務省と国税庁は企業が法人税と消費税の税務申告をする際、インターネットを使った電子申告(e―Tax)を義務化する方針だ。納税手続きをめぐる官民の事務作業の効率化が狙い。早ければ2019年度から始められるよう与党の税制調査会や経済界と調整に入る。財務省などが6月までに具体案を詰め、18年度税制改正大綱に盛り込むことを目指す。
・・・
(日経電子版より)
個人的には、賛成です。
当事務所では、基本的に電子申告をお勧めしています。
ただ、地方税(eLtax)、結構ネックです。
使い勝手がひじょーに悪い。
なんとかしてもらいたいです。
メリット・デメリット
会社にとってメリット、デメリットはどうなのでしょうか?
会社にメリットがあるなら、義務化しなくても普及していきそうです。
ですが義務化する方向ということは、やはりメリットが少ない、からなんでしょうか?
記事には「納税手続きをめぐる官民の事務作業の効率化」とあります。
では実際はどうなのでしょうか?
比較してみましょう。
紙で提出(つまり電子申告ではない)
この場合は、以下のような流れです。
1,決算が確定
2,申告書の作成
3,印刷
4,申告書を郵送または持参して税務署に提出
5,税務署は受け取った申告書をKSK(国税庁のコンピュータシステム)に入力、取込み
・・・
1は会社と会計事務所が、
2-4は会計事務所が、
5は税務署が行うことが一般的です。
電子申告
この場合は、こう変わります。
1,決算が確定
2,申告書の作成(電子申告データにする)
3,印刷
4,申告書を郵送または持参して税務署に提出送信
5,税務署は受け取った申告書をKSK(国税庁のコンピュータシステム)に入力、取込みのKSKに自動的に取込み
・・・
「納税手続きをめぐる官民の事務作業の効率化」
官は、大幅な事務作業の効率化がはかれます。
民は、会社はほとんど変わらず、会計事務所は3,4の業務はなくなりますが、2の業務は紙でも電子でも同じです。やることはあまり変わりません。
だから義務化しないと普及しないんですね。
ブログには書きませんが、電子申告=デジタル化です。
これはデメリットになる部分もあります。
会計事務所にとっても、申告書を印刷郵送等する手間やコストは減るメリットはあります。
ですが電子申告が普及すれば、極論として会計事務所はいらなくなります。
会社と税務署をオンラインしてしまえばいいわけですからね。
※ただこれは、注意しておかないと超管理(監視)社会になってしまいかねません。
電子化あれこれ
マイナンバー、あれだけ騒いでましたがどうなっているんでしょうね?
それとこれに関連して、役所の処理。特に登記や申請関係。
「役所に提出する書類に、役所が発行する書類を付ける」
手数料商売だからかもしれませんが、この最悪面倒な手間は、なんとかしてもらいたいでーす。