昨日から新年度。
来月からの新しい元号も決まりました。
消費税の改正もそのまま行くようです。
これから消費税について、気になったことを書いていきたいと思います。
5% → 8%のときも
制度としては、そんなに神経質にならなくてもいいとは思います。
ですが、現実に「変わる」わけなので、意識をそちらに向けていく必要があります。
元号と同じですね。
5%から8%のときは、単純に税率が変わっただけでしたが、今回は軽減税率というものが導入されます。
これは本当にやめてもらいたいと思いますが、今のところは変わる気配はありません。
受け入れるしかないでしょう。
受け入れたくないときは、選挙で意思表示をすることがまず第一歩です。
5%から8%のときも注意したのですが、単純に税率が2%上がるだけではありません。
率だけで考えると、間違えます。
800円が1000円になるわけです。
金額では25%増しになります(5%から8%のときは1.6倍でした)
(過去記事)
消費税の軽減税率とマイナンバー
資金繰りには注意が必要です。
中小企業の場合は特に、預かっているとされる消費税も財布に入れば資金繰りに回ります。
いざ納税時に「金が足らん」となってはいけません。
特にこの4月以降、最初の事業年度は注意が必要です。
10月から消費税が上がると、4月始まりの会社(3月決算の会社)は前半の半年が8%、後半の半年が10%となります。
仮に前期と今期が全く同じ売上、仕入で、半期の売上仕入れも真半分だとすると、決算時の消費税から1.25倍になります。
なぜなら、前期の中間納税は、前期(8%時代の消費税)が計算のもとになっているからです。
実際、5%から8%のときは1.6倍になりました。
注意喚起はしていましたが、びっくりされていた方もいました。
飲食店業の方は特に、資金繰りに油断しないで
本当に軽減税率はやめてもらいたいんですが、飲食店業の方は気をつけてください。
10月から消費税が改正になると、飲食店業の方の損益や資金繰りはこんなふうになります。
仮に売上が10,000で、仕入れが6,000の場合です。
売上は原則として10%になりますから、消費税としては1,000預かります。
しかし、仕入れは原則として8%対象になりますので、消費税は480しか払いません。
すると、8%のときは消費税の差額が320だったのに、10%になると520となります。
お金として1.625倍となるのです。
もちろん、掛け売りや掛け仕入れで、実際はこんなにきれいにはなりません。
ただ、日々の商売の中で、なんとなくお金が増えたような錯覚に陥る可能性があります。
そして、お金が増えた(儲かった)と勘違いしていると、決算のときにドーンと納税になります。
そのときにビックリしても、間に合いません。
特に切り替わり初年度は、前述の中間納税のズレも手伝って、より感覚が麻痺します。
今からでも納税資金(積立)の用意を始めることを、おすすめします。
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【編集後記】
新元号は「令和」。
早速パソコンの日本語変換で、辞書登録しておきました。
アルファベットはR?L?、と思いましたが、日本の場合ローマ字表記はヘボン式ということで、Rになるのだそうです。
「L」の方がかっこいい気もしましたが。