日本の民の仏たち

優しいお顔立ちです。

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ステーションギャラリー

東京駅にあるステーションギャラリー。
現在「みちのくいとしい仏たち」展をやっています。
ポスターに惹かれて、行ってきました。

ステーションギャラリーは、東京駅の駅舎の中にあるギャラリーで、いろいろ魅力的な展示会をやっています。

また、ギャラリーの壁の一部は、東京駅のレンガ造りの内側がむき出しになっており、東京駅(駅舎)の歴史も楽しむことができます。

駅近どころか駅の中にありますので、アクセスはもちろん抜群です。
駅の内外を問わず、まわりでは食事や買物なども楽しめます。

みちのく

みちのく。
現在では北東北地方を指す言葉として、ほぼ定着しています。
漢字では「陸奥」と書かれます。

また「みちのく」は「みちのおく」が縮まったものとも言われています。
東山道のさらに先(奥)とか、みちのくに(未知の国)といった意味合いもあるようです。

地図、いや地形図で見るとよくわかりますが、北東北は山ばかりです。
背骨のように走る、奥羽山脈。
その両脇に、出羽山地(西側)と北上高地(東側)が川の字のように連なっています。

陸路としては、仙台から一関・北上・盛岡と内陸に入ってくるラインです。
あとは海上交通で新潟方面から来るライン、北海道から三陸に渡ってくるラインで人の行き来があったようです。

民の力、民の知恵

日本はその70%が山ですから、各地域はけっこう分断されていました。
山を越え、海を渡るのは大変なこと。
それぞれがその地域で暮らしていました。

その地に住むには自然の恵みがありましたが、また自然の厳しさも。
そこで神や仏に頼るのは、普通のことです。

そんな中から生まれてきた民間仏、が今回の展覧会の展示でした。
厳しい環境の中で、修行により「神のご加護を」というよりは、「ご先祖さま、どうか見守ってね」という様子が感じられるものばかりでした。

名のある仏師が彫ったものではなく、ちょっと手先の器用な村人が作った感じです。
日本各地に伝わる民藝に近いものを感じました。

こちらの菩薩像なんかは、「知り合いの部長さん」みたいです。

にこやか、微笑んでいる、人間臭い、どこか身近な感じのする仏様ばかりです。

外国と違って一神教ではなく、やおよろずの神々。
これも日本の風土(地形)からくるものなんだろうな〜と思ったのでした。

とても楽しめました。

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【編集後記】
次回のステーションギャラリーは、
写真家の安井仲治展です。

「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」

こちらも行ってみようと思います。