そろそろ会社に個人住民税の納付書が送られてきます。
会社から給与をもらっている人(給与所得者)は、原則としてご自身の個人住民税については、給与から天引きされます。
会社側からみると、会社は従業員に給与を支払うときに、原則として個人住民税を天引き(特別徴収)して、納付しなければなりません。会社は特別徴収義務者となります。
(住民税の)特別徴収とは?
特別徴収とはどんな制度なのでしょうか?
A県のパンフレットにはこんな風に書いてあります。
個人住民税(市民税・県民税)の特別徴収とは、所得税の源泉徴収と同じように、事業所等(給与支払者)が毎月従業員に支払う給与から個人住民税を天引きし、従業員の1月1日時点での居住地である市町村に納入する制度です。
ただし、所得税とは異なり、市町村が税額を計算してお知らせしますので、事業所等(給与支払者)が自ら税額を計算する必要はありません。
なるほど。
今年から特別徴収!?
27年分から、「個人住民税の特別徴収は必ずやってください!」と PR がすごいです。
なぜなのでしょうか?
B県のパンフレットにはこんな風に書いてあります。
Q 今まで特別徴収をしなくてもよかったのに、何が変わったのですか?
A 地方税法(第321条の3)では、「所得税を源泉徴収している事業者については、従業員の個人住民税を特別徴収しなければならない」と義務づけられています。
法令改正等があったわけではなく、今までもこの要件に該当する事業者については特別徴収をしていただく必要がありました。
今回、B県と県内全市町村が法令遵守のため、特別徴収の一斉指定を行うことになりました。
そうです。前から決まっているんです。
でも、今までゆるかった(法令遵守していなかった?)ので、B県のパンフレットのQAはこんな風になるんでしょうね・・
よく読むと、説明が苦しいですし、問いと答えはかみ合っていません。
Q 手間が増えるので特別徴収は行いたくないのですが?
A 事務の増加や経理担当者がいないといった理由で特別徴収を行わないことは法令上認められません。地方税法の趣旨に沿った適切な徴収義務を果たしていただくためにご理解とご協力をお願いいたします。
Q 特別徴収には手間がかかりそう。なぜ事務負担が増えることをしなければならないのですか?
A 個人住民税の税額計算は1月末日までに提出していただく給与支払報告書等に基づいて市町村が行いますので、所得税のように税額計算をしたり、年末調整をしたりするような手間はかかりません。所得税の源泉徴収や社会保険、雇用保険と同様に従業員の雇用環境の一環としてご理解願います。
法律で決まっていますから
C県のように、さらっとでいいんじゃないでしょうか。
平成27年度には個人住民税の給与からの特別徴収を徹底します。
平成27年度に個人住民税の特別徴収未実施の事業所を原則として特別徴収義務者に指定します。
所得税の源泉徴収を行っている事業者の皆様には、毎月支払う給与から個人住民税を差し引き、従業員等に代わって市町村に納めることが法律で義務付けられております。
これを特別徴収といいます。平成27年度には原則として全ての事業所に特別徴収していただきますので、ご準備をお願いします。
いずれにしても、今年からは特別徴収です。
法律で決まってますからね。