利益は会社の外にある
原価率の計算方法は?
仕事でよく使う「原価率」。
どうやって計算するんでしょう?
原価 ÷ 売上 × 100
ですよね。
割合(%)で表されます。率です。
「この商品の原価率は、30%で設定しよう」
「この商品の原価は390円。この商品群の原価率設定は30%だから、売価は1,300円でいきましょう」
新商品の企画会議や営業会議などで、こんな会話がされます。
原価と売上
原価率を計算するときに使う「原価」と「売上」、もう少し深く考えてみましょう。
原価は、その商品を作るのに直接「かかった」コストです。
材料費や加工費などを合計します。
売上はというと、こちらも「売った」金額です。
原価300円のものを、1,000円で売ったから、30%になるのです。
そしてそこに700円の利益(お金)が生まれます。
売るまでは、700円の利益は発生しません。
もし値札を付け間違えたりして、900円で売ってしまったら、原価率は33%、利益(お金)は600円しか生まれません。
売れなかったら?
では、原価率を30%に設定した、原価390円の商品を10個、店頭に並べました。
売価は1300円です。
この商品、残念ながら販売期間中、1個しか売れませんでした。
そうすると原価率は30%、でしょうか?
リクツではそう考えるかもしれません。
でも、そう考えていたら、会社は潰れます。
3,900円 ÷ 1,300円 × 100 = 300%
原価率300%、なんかどうでもよくて、2,600円の大損です。
商売は、売れて初めて利益(金額)が入ってきます。
原価率は、商品が売れてからでないと、計算しても意味がないです。
原価率を30%に設定して1,300円で売り出した。
値ぎめは、掛率は、市場はちゃんと見れていたか?
その商品は1,200円が適正価格(お客様が買ってくれるであろう金額)で、10個完売できたなら、原価率は32.5%になるけれど、8,100円の利益(金額)が会社に入ってきます。
利益は会社の外(お客様が払ってくれるお金)にしかなく、売れなければ、どんなに電卓を叩いて、コンピュータで計算しても、お金は1円も入ってこないのです。
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