新元号が令和となって、その典拠とされる万葉集がにわかブームとか。
地名や地勢はおもしろい
私は東京生まれ。
生まれたのは新宿ですが、その後調布市で育ちました。
小学校の授業だったかで「万葉集」が取り上げられ、そのときに「調布」の歴史を学びました。
その頃からでしょうか。
地名・地勢など、今で言うなら「ブラタモリ」的なことは好きです。
実際のところは定かではないようですが、「調布」の名前の由来とされているのは、税金。
古代律令制の3種類の税金、租庸調。
この「調」を「布」で納めたところから、「調布」の名ができたとか。
調布市は南に多摩川が流れており、昔の人たちはそこで布を染め、水に晒していたようです。
実際、調布市には、「染地」「布田(布多)」などの地名があります。
また、お隣の府中市は律令時代の中心地のひとつ。
その由来か、調布市には「国領」という地名もあります。
北には神代植物公園でお馴染みの「神代」もあります。
(地名では同じ「じんだい」と読みますが、漢字は「深大寺」となっています)
万葉集では
万葉集では、この多摩川で布を水に晒す様子が和歌に詠まれています。
「多摩川に さらすてづくり さらさらに 何そこの児(こ)の ここだ愛(かな)しき」
(読み人知らず)
この和歌じたいは「多摩川で布を晒している子、かわいいな〜」という、なんともほのぼのな歌です。
また、一説にはこの歌に読まれている「てづくり」が「調布」のよみがなでもあると言われています。
「てづくり」は「たづくり」とも言われていたようで、これが調布市にある「たづくりホール」の名前の由来にもなっています。
武蔵野の、なんかほのぼのとした情景が浮かびますが、律令時代からの歴史ある地なんですよね。
日本史なんて大げさでなくても、地名や地勢から思いを馳せるのは、楽しいものです。
せっかくですから、これを機会に「万葉集」を読んでみましょうか。
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【編集後記】
桜が咲いたと思ったら、寒の戻りで寒いこと。
着るものの調整にひと苦労です。