現行のキャッシュフロー計算書は、間接法と直接法が混在しています。
まずは分かりやすい、直接法の部分から見ていきましょう。
前回も見たキャッシュフロー計算書の2と3、投資キャシュフロート財務キャッシュフローは直接法で作ります。
お金が入ってきたら増加、出ていったら減少です。
たとえば増加の項目は、
・車(固定資産)を売った、のでお金が入ってきた(増えた)
・株(有価証券)を売った、のでお金が入ってきた(増えた)
・お金(借入金)を借りた、のでお金が入ってきた(増えた) などです。
減少の項目は、
・土地(固定資産)を買った、のでお金を払った(減った)
・お金(借入金)を返した、のでお金を払った(減った)
・配当を払った、のでお金を払った(減った) などです。
「なんで足したり引いたりするんですか?」
キャッシュフロー計算書の最初は、税引き前の当期利益から始まります。
先ほど見た増減項目は、当期利益には影響がありません。
利益が増えたり減ったりする取引ではないのです。
ですが、見ての通りお金の出入りがあります。
「利益は1000万円なのに、なんで現金残が600万円しかないんだ?」
「それは400万円の車を現金で買ったからですよ」
といったズレが、キャッシュフロー計算書に表されるのです。
ただ、これも「過去の結果」を表しているに過ぎません。