算数(数学)といえば、まず計算。
一般的には計算力を養います。
たまに話題になる。かけ算の順序のはなし。
「5×6でも、6×5でも、答えは同じ30なんだから、○なんじゃないの?」
確かに、そう言われればそうかも知れません。
でも、ここで1つ、抜け落ちている話がないかな?と思います。
文章問題においては、掛け算に順序が必要になるからです。
計算と結果だけなら、順序は問わなくてもいいと思います。
しかし、算数の文章問題は、論理的思考を養うものでもあります。
「1個100円のパンを5個売ったら、売上はいくらですか?」
という問題においては、「100円×5個=500円」という式・計算過程が自然です。
説明するときも、「1個100円のパンを5個売ったので、売上は500円です」という整然とした言葉にできます。
「5個×100円=500個」はおかしいですし、
「5個×100円=500円」だとしても、国語としての表現が整然としません。
求めたい単位を先にすることで、答えを求める。
つまり、計算過程に国語的な表現が入っているのです。
その表現には、正確な計算とともに、整然さ、わかりやすさが必要になるのです。
MQ会計でも、基本図ではM×QでMQです。
QMではありません。
いくらか?を求めるからです。
さらに、一旦単位を取っ払って自由に発想することが、計算ではできます。
たとえば、「答えが30になる式をつくる」という問題なら、
5×6も6×5も、2×3×5も、(3×2)×(1+4)も、すべて正解です。
こういう柔軟な発想をしたあと、国語的・論理的な思考に切り替えていく。
売値をいくらにしたらいいか?
数量はどうしたらいいか?
商品の組み合わせはどうしようか?
など、現実的なものに置き換えていくこともできます。
つまり、算数は、計算の問題でもあり、国語の問題でもあると思うのです。