RST(リーディングススキルテスト)を受けてきました。
RST(リーディングススキルテスト)とは
RST(リーディングススキルテスト)は、国立情報科学研究所を中心とした研究チームが開発した、基礎的読解力を測定するためのテストです。
一般社団法人 教育のための科学研究所が提供しています。
具体的には、問題の文章に書かれている意味を正確にとらえられるか、を問うテストです。
文章が正しく読めないと、受験においては答えを間違えてしまいます。
文章が正しく読めないと、社会人は仕事でミスをしてしまいます。
生きていく上での、基本的なスキルだと思います。
このRST(リーディングススキルテスト)において、中心的な役割を果たされているのが、これらの本を書かれた新井紀子さんです。
私はこの2冊を読み、このテストがあるのを知り、今回受験しました。
どんなテスト?
具体的には、6つの分野、7つの内容について診断をするものです。
○か×かといった成績が重要なのではなく、自分がどのくらい読む力があるのか、情報を読み取ることができるのか、が重要です。
問題は一様ではなく、組み合わせを変えて出されているようです。
受験生には1台ずつタブレット端末が渡され、そこで回答をしていきます。
自身の結果は、後日送付されるそうです。
小学生から社会人まで、誰でも受けられます。
受験料は4000円です。
上記の本にも例題が出ていますが、こんな感じで問題が出ます。
Q:以下の文を読みなさい。
水にしずむ鉄でできたボルトとナットも、鉄より密度の大きい水銀には浮かぶ。
この文脈において、以下の文中の空欄に当てはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。
・ボルトは( )に浮かぶ。
①水銀、②鉄、③水、④氷
この問題は、「係り受け解析」の問題です。
係り受け解析とは、「文の構造を正しく把握できるか」を問う問題です。
答えはぜひ、考えてみてくださいね。
なぜ、リーディングスキル(読解力)が必要なのか
もし読解力がないと、例えば現場での指示書の意味が取れません。
そうするとどうなるか?
・のこぎりが必要なのに、トンカチを用意してしまう。
・Bスイッチを切ってから作業しないと感電するのに、Aスイッチを切って作業してしまう
・Aという薬を使って治療しなければいけないのに、Bという薬を使ってしまう
のこぎりとトンカチなら、「おい、違うよ」で済むかもしれません。
でも、作業手順や治療行為などでは、命に関わることもあります。
受験うんぬんではないと思います。
新井先生は、AIの研究からこの問題点を見出し、読解力の必要性を説いておられます。
これほど教育の大切さ、そして教育はその国の運命を左右するぐらい重要なものと感じたことはありません。
このテストの受験のための対策などは、特に必要ありません。
そして、読解力を高める唯一の方法は、文章をよく読んで、何が書いてあるかを理解する。
理解できない場合は図に表したりして、理解する。
などを常に意識しておけばよいでしょう。
次回は第3回で、2020年2月15日(土)に実施されます。
来週12月9日から申込受付が始まるそうです。
ご興味のある方はこちらから。
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