私は税理士なので、税金についてのご相談を多く受けます。
いろいろお話を伺いながら、まとめていくわけですが・・。
税金を減らすことがゴール?
「とにかく税金を払いたくないので、そうなる方法を」
みたいなお話になると、こう聞きます。
「税金を減らして、どうしたいんですか?」
税金を減らして、その結果どうしたいのか?が知りたいわけです。
もしお金を残したいなら、税金を払った方が、お金が残ることもあります。
それならば税金を減らすことは、2の次、3の次になるわけです。
「税金を減らしてお金をためて、海外で暮らしたい」
のなら、日本での税金を減らすことより、さっさと海外に行って生活すればと思うんです。
どこに出たいんですか?
全体がわからないと、方針は立てにくいです。
もちろん、最初からすべて予定できて、筋書き通りに行くなら、こんなラクなことはありません。
先のことはわからないのですが、大枠とか撤退条項(こうなったら中止、とかを決めておく)があれば、対応できます。
ここから入って、どこに出るのか(出たいのか)?
意外に決まっていない人が多いです。
そうすると考えた対策が本末転倒になったり、手段が目的化されてしまって、行き詰まります。
それまでの時間も、多くの場合、ムダになります。
旅行に例えると分かりやすい
「どこかへ行きたい」→「行き先が決まったら、また来てね」
「どこかいいとこないですか?」→「何がしたいの?」
「北海道に行きたい」→「北海道で、何したいの?」
北海道の旭川動物園に行くことが決まったとします。
そこで初めて方法の検討に入るわけです。
ただ、その前にまだ確認が必要です。
「旭山動物園でどうしたいの?」
単に「ペンギンが見たい」なら、上野動物園でいいかもしれません。
もちろん、旭山動物園に決まれば、採らない事項も決まります。
山陽新幹線や九州新幹線に乗ることは、なくなります。
西日本方面のことも、考えなくてよくなります。
「今すぐ出て、今日中に北海道に着きたい」となれば、飛行機を選択します。
「今週中」なら新幹線でも、船でも、車でもと、選択肢が広がります。
そして、具体的な旅程を書くことができます。
いかに依頼者の真の目的にたどり着くか。
あるいは、見えないその真の目的を探り当てるか。
これは私の、この仕事の愉しみでもあります。
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