あたし、定時「前」に帰ります

あたしには、そもそも定時という概念がない・・

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時間給の概念から抜け出ないと

テレビはあまり見ませんが、こんな番組があるそうです。
「わたし、定時で帰ります」

「働き方改革?」云々で、残業をしないように、有給休暇をとるようにといわれます。

9時から5時まで、みたいに働く時間が決められていると、その時間は拘束されています。
現状はそのような労働形態が多いです。

早く帰れば早退、遅くまで残れば残業。
時間に応じて給料が調整されています。
なので、生活残業なんて言葉が生まれることになります。

定時というぐらいですから、ほんとうはその時間だけ働けばいいわけです。

でも、時間の概念で働く場合は、トータルの時間を増やさないと給料が増えない。
あるいは、能力アップをして時間あたりの単価を上げないと、給料が増えない。

業績評価、能力評価は日本では浸透しづらいようです。
年功、人的評価で給料が決まる。
ある意味こちらも時間(的評価による)給料です。

飛び抜けてできる若手がいても、君はまだ2年目だから、みたいな。

能力給へのシフトはどうなんでしょう?

短時間で、同じ・あるいはそれ以上の効果を上げられる人は、能力が高いといえます。
その能力を持って、同じ時間働けば、収入は増えます。
時間に関係なく、能力に応じた給料がもらえるのがベストですが。

一方で最近は能力をアップして、短い時間で現状程度の収入を得て、空いた時間を自分や家族のために使う、という方も増えています。

いずれにしても、本人の選択肢として選ぶことができることが、ほんとうの意味での「働き方改革」だと思います。

金銭的・物質的な豊かさだけが、その人の満足・幸せとは限らないと。

定時「前」に帰る(帰れる)人がいたら?

さて、その方の能力・スキルが高く、決められた仕事を時間前に終わらせて、

・定時前に帰ることを認めてください
・定時までいたときと同じ給料を払ってください

こんなふうに問われたら、なんと答えますか?

・早く終わったんなら、時間まで他にやることあるだろう
・早く終わったんなら、他の人の仕事手伝えよ
・早く帰るなら早退だから、その分引くよ

なんて答えが出るのであれば、時間給の考え方です。
能力を上げろなんて、言ってはいけないです。

能力給の考え方ができれば、定時前に帰ることも、同じ給料を払うこともOKでなければなりません。

本人が希望すれば定時前に帰れて、給料が減らないのであれば、その本人も、やがては職場全体の能力・スキルが上がっていくでしょう。

そしてその上がった能力・スキルを活用して、金額なのか時間なのかはわかりませんが、「従業員に還元」というサイクルを作れば、いい職場になります。

そんなの理想論で、実現は不可能だと思いますか?

実際にやっているところはあります。
意識ひとつだと思います。

佰食屋

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【編集後記】

知り合いの奥さんがダンナさんについて、こうボヤいていました。
・GWで10連休
・GW明けにインフルエンザで1週間休み
・今月はリフレッシュ休暇で1週間休み
・来月は夏休みで・・・
「家にいると邪魔だから、働け〜!!」

そこで私は、こうそうボヤいてしまったのでした・・
「そんだけ休んでも給料変わらないならいいじゃん」

働き方もさまざまです。