「たくさん作ると、儲かりますか?」
と聞かれたら、どう答えますか?
たくさん作ると儲かる?
世に出ている会計の本を見ると、だいたいこんな例を出して、比較しています。
ある製品を10万個作る場合と、20万個作る場合を比較してみましょう。
製品1個の売値は100円です。
製造個数に関係なくかかるコスト(固定費:労務費など)は、100万円です。
製造個数に比例してかかるコスト(変動費:材料費など)は、1個あたり50円です。
そして、こんな計算がされます。
・10万個の場合は、1個あたりの製造コストは60円(※1)
・20万個の場合は、1個あたりの製造コストは55円(※2)※1 (50円×10万個+100万円)÷10万個
※2 (50円×20万個+100万円)÷20万個
そして、「製造個数を増やしたほうが、製造コストが下がる(1個あたりの固定費が下がる)ので、利益が大きくなります」と結論づけています。
「なるほど」と納得できますか?
■ 6/6 戦略MQ会計セミナー(基本編)
■ 6/21 Excel活用セミナー(基本編)
■ 7/4 戦略MQ会計セミナー(基本編)
たくさん作っても儲からない
確かにこの計算であれば、たくさん作れば1個あたりの利益が増えますから、利益は出るのかもしれません。
でも、「作っただけ」ではどんな計算方法を用いても、利益は1円もありません。
作っただけで儲かるなら、巨大な倉庫を作ればいいですから。
利益は会社の外にあります。
「売れなければ」利益は1円も増えません。
売れなければ、営業所に在庫が積み上がるだけです。
石のカタマリのように。
作ったものは、売ります。
売らなければ1円のお金も入ってきませんし、1円の利益も生まれません。
しかも、作るためのお金は、売れた売れないにかかわらず出ていきます。
原価計算よりも、どうやって売るか?を考えましょう。
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【編集後記】
毎月、あるところから送られてくる通信郵便。
スクラッチくじが付いているのですが、今月で4回連続当たりに。
なんかいいことあるのか、ここで運を使ってしまうのか。
さて、結果はいかに(笑)