風雨のあとの参道
日本語がほとんど聞こえない森
先日、雨風のすごかった日の午後、明治神宮に行ってきました。
予想通りといいますか、風で木の葉が参道に落ちていました。
行き交う人といえば、多くのインバウンドの観光客。
日本語はほとんど聞こえてきません。
そして参道を進んでいくと、ある光景に出会いました。
長い箒を持った方が、落ち葉をセンターラインのように参道の中心に集め、
またそれをまとめて、集めていました。
その後は砂利のきれいな参道に。
いや、すごい。
はきやさん
この掃除をされていた方々、「はきやさん」と言うそうです。
TV東京、アド街区天国のHPによれば、
明治神宮には、境内の参道を掃き清める「はきやさん」と呼ばれる専門の職人がいる。雨の日も台風の日も、毎日早朝から落ち葉を掃き集めている。3日に一度は作り直すという、柄の長い独特の箒を使用し、玉砂利には触れず落ち葉だけを集める。集めた落ち葉は、創建当時から伝わる管理法を守り森に戻す。地道な作業が百年の森を守っている。
私の場合、偶然通りかかってそのお仕事ぶりを拝見することができたわけですが、こういう方々は、ふだんあまり知ることがありません。
はやり言葉で言えば、エッセンシャルワーカーです。
この森には必要不可欠な方々です。
本来は自然のままにしておくのが、よいのかもしれません。
しかし、手入れをしないと、やはり荒れた森になってしまいます。
必要以上に手をかけず、必要最低限の手入れだけをする。
この接し方は、すべてに通ずると思います。
無理なくできたしくみは強い
エッセンシャルな部分は、どんなものにもあります。
建築物で言えば、土台や基礎工事です。
無理のない設計、最適な材料や部材、適切な工事。
そうやって組み上がってきた土台に乗るものは、長くその姿を保ちます。
そして、それらを適切に手入れしていることで、さらに安定していきます。
取ってつけたような、取り繕ったようなものは、長持ちしません。
基礎がしっかりしたうえで、適切な手入れ。
見えにくい部分ではありますが、大切にしていきたいものです。
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