『うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真』幡野 広志 (著)
偶然、出会いました
昨日、打合せ前に少し時間があったので、本屋さんに。
ぶらぶらっと本を眺めていたら、この本が目に入りました。
ヨシタケシンスケさんのイラストと、本のタイトルで思わず手に取り、さらっと見て即購入しました。
幡野広志さんというお名前は、どこかで聞いたような気がしていましたが、思い出せませんでした。
その後、引き込まれるように一気に読んでしまいました。
写真家の方が書いた写真の本、でもあり、人生観の書でもありました。
一期一会
一期一会という言葉は、いろいろなところで使われます。
お茶の世界から生まれたという話もありますが、詳しくは知りません。
確かに、先日行ったお茶室には、この言葉がありました。
写真を撮るということも、その一瞬を切り取ることです。
一期一会、二度とその写真は撮れないかもしれません。
私は写真を撮るときに、そこまで大げさな思いは持っていません。
なんかいいなぁ、これは写真に撮っておきたい。
そう思ったときに撮るようにしています。
写真には、被写体以外のものもたくさん写ってる
おばけが写っているわけではありません。
でも、写真には被写体以外のものが写っています。
たとえば、上の一期一会の写真。
私がその写真を撮ったときの状態も、写っています。
写真をよく見ると、茶室は四角いのに、写真は歪んでいます。
床の間の上の「さん」の柱は右に傾いています。
でも、床の間の下は、右が上がっています。
右側の辺が短い台形です。
自分は床の間に正対していたつもりでしたが、実際は右手側が床の間に近くなっていたようです。
そこまでズレてはいませんが、大げさにいうと、右足を一歩踏み出したような姿勢で撮っていたのでしょう。
柱が傾いてファインダー越しに「見えていた」はずですが、それにも気づいていなかったようです。
あとから見て、「あらまぁ〜」とも思いますが、それもそれです。
自分がそんなふうに日々思っていることが、恐れ多くも写真家の幡野さんの本に書いてありました。
おそらくこの本を私が手に取ったのも一期一会であり、また出会うべくして出会った本なのかな?
なんて思ったのでした。
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