ちゃんと計算してみましょう。
銀行はお金を貸したい
銀行のしごとの1つに「お金を貸すこと」があります。
お金を貸し、金利を受け取ります。
金利が「売上」です。
売上を上げる、という言葉は馴染みにくいかも知れませんが、
・高い金利で貸す
・長い期間で貸す
・たくさん貸す
ことで「金利=売上」は増えます。
こうやって銀行は儲けたいわけです。
ただ、これは借りる側にとっては「むむっ」となることもあるでしょう。
唯一は「長い期間で借りる」ことはメリットがありそうに見えます。
住宅ローンというもの
一般的に「マイホーム」を持つことは、1つのステイタスとも言われます。
現金で買える方はいいとして、多くの方はローンを組みます。
今、標準的なローンは35年ローンです。
35年間で借りたお金を返します。
22歳で就職して、57歳で返済完了。
サラリーマンは「60歳定年」というところから、こんな住宅ローンになっているわけです。
給料は上がらないのに住宅価格は上がる。
ということは、たくさん借りないと家が買えません。
たくさん借りると月々の返済額が多くなります。
ガソリン代も物価も上がっているので、これでは生活が成り立たない。
家は諦め・・・られると銀行は困ります。
そこで月々の返済を減らすために、期間を長くするようになってきました。
「50年返済」というものがチラホラ出てきました。
50年返済、借りる側はどうなるか?
50年返済なら月々の返済額が抑えられる。
ざっくりと比較してみます。
借入額3,000万円、金利1%、ボーナス払いなしで計算してみるとこんな感じです。
ExcelのPMT関数などを使うと計算できます。
(参考)PMT関数
=PMT(利率, 期間, 現在価値, [将来価値], [支払期日])※1回あたりの返済額を計算してくれます。
現在価値は借りる金額で、利率と期間(借入期間)は揃えます。
年間の支払額を知りたい場合は、年利、年数を入れます。
返済月額を知りたい場合は、月利(年利/12)と月数(年数✕12)にします。
[ ]の項目は省略可です。
確かに月々の返済額は96,000円ほどから63,000円ほどになります。
月々でみると32,000円ほど違います。
これは大きいです。
ただ、よく考えるとこれは銀行側のリクツです。
返済期間が15年伸びています。
ということはその分返済をし続けなければなりません。
当然返済総額は長いほうが多いです。
金利もこれからは上がる可能性のほうが大きいでしょう。
22歳で就職して返済終了は72歳。
そのころは75歳ぐらいが定年かもしれませんが、どうでしょう?
家の寿命は木造住宅で約30年、鉄骨住宅で約30~50年、鉄筋コンクリート住宅で約40~90年ほどといわれていますが、ローンが終わる前にリフォームとか建て直しが必要になるかもしれません。
日本は地震や風水害も多い国です。
そうやって考えると、いくら返済月額が少なくても、借りる側は「むむっ」となります。
銀行さんは、
・ボーナス返済すればもっと負担が減りますよ
・最後は退職金で一括返済すれば大丈夫
・値上がりしたら売って返済できま
・保険に入っておけば、いざというときは保険で借金がなくなります
なんていうことを昔は(今もか?)言ってきますが、どうでしょうね?
自分にとって損かトクか、判断できる力は持っていたいですね。
ローンそのものに反対なわけではありませんよ。
家を持っていない私(ローンもない)からのお話でした。
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