表を見て求めるのが原則ですが、
税額表というものがあります
給料からは社会保険料や住民税とともに、源泉所得税が引かれます。
いくら引けばいいの?
源泉所得税の税額表というのがあり、これを見ます。
社会保険料を引いたあとの金額をヨコに、扶養親族の数をタテに見て、交わったところに税額があります。
毎月定額なら割とラクです。
が、時間外や各種手当があって、毎月給与額が変動するような場合は、けっこうめんどくさいです。
税額一覧表の税額。
適当な数字が並んでいるわけではなく、一定の計算方式によって税額が決められています。
また、よく見ると税額に「758」円、みたいな円の位の数字がありません。
どうやら10円未満の端数処理がされているようです。
電子計算機でも計算できます
税額表にいちいち当てはめるのは、めんどくさい。
パソコンでサッと計算できないの?
もちろん、できます。
・電子計算機等を使用して源泉徴収税額を計算する方法を定める財務省告示
というのがあって、これで計算式を組むと、こんなふうにExcelなんかでも税額が計算できます。
これはラクですね。
この税額計算、けっこう雑に作られています
ところがこの税額表、ちょっと雑な部分があります。
財務省告示を読むと、こう書いてあります。
給与所得に対する源泉所得税及び復興特別所得税の額は、「給与所得の源泉徴収税額表」によって求めることができますが、その給与等の支払額に関する計算を電子計算機などの事務機械によって処理しているときは、月額表の甲欄を適用する給与等については、以下の別表(別表第一〜別表第四)を用いて源泉所得税及び復興特別所得税の額を求めることができる特例が設けられています。
「電子計算機等を・・」で計算した源泉徴収税額については、実は特例の扱いで、「電子計算機等を使って計算したもので引いてもいいですよ」です。
当初はあまり意識しなかったのですが、税額表と、電子計算機で計算した金額が時々違うことがあります。
だいたい10円ぐらいなんですが、気持ちのいいものではありません。
また、ある部分から金額のズレが、さらに気持ち悪くなります。
税額一覧表で、突然「10円未満の端数処理?」がなくなります。
円単位の数字を使うようになるのです。
20.42%とか、23.483%とか、33.693%を乗じて計算して、となっています。
端数処理については、見当たりません。
また、「電子計算機等を・・」の算式は、税額について10円未満の金額は、四捨五入となっています。
なので、電子計算機で計算したものともズレていきます。
例えば、月額給与が130万円で、独身の方の場合で計算してみます。
まず電子計算機方式で計算すると、源泉所得税額は193,400円になります。
ところが、「税額表」に当てはめると、193,712円(※)となり、差額が312円出ます。
1円単位の数字も出てきます。
※121,480円+(1,164,383円ー950,000円)× 33.693% = 193,712円
10円未満の端数処理による差でもないようですし、復興税の差額でもないようですし・・
まぁ、気持ちの悪いこと。
どっちでもいいんでしょうが・・・
源泉徴収税額は、いわば「仮引き」です。
最終的には年末調整や確定申告で精算されます。
だからというわけでもないでしょうが、税額表は雑なまま放置されています。
どうせ精算されるから、ということなら、
「電子計算機で計算した金額をデフォルトとして、一覧表はそれをもとに作成する」
ようにはできないものなんでしょうか??
そうすれば、
「これ、どっちを使えばいいんですか?」
「どっちでもいいよ」
こういう訳のわからないことが、起きなくて済みますし。
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