月次試算表についてのお話し。
デコボコは無いほうがいい?
毎月作成している月次試算表。
今月(まで)の会社の利益はどう?
できるだけ正確に把握したいものです。
そんななかで、費用の中には年払い、年に2,3回といったものもあります。
こういうものがあると、一時的に損益が大きく動くので、ブレます。
あらかじめ分かっているのなら、平均化したほうがいいんじゃないの?
ということで、「年払いのものなどは、月割計上しましょう!」と会計事務所のアドバイスがあったりします。
そうすると、月次の経費が平準化されて、損益がつかみやすくなるというわけです。
年払い、年に2,3回という費用の代表的なものとしては、以下のようなものがあります。
・減価償却費
・年会費
・年払い保険
・賞与
・税込経理の消費税 など
では、これらの費用はすべて月割りしたほうがいいでしょうか?
賞与の平準化はちょっと違和感
たとえば年2回、夏と冬にボーナス(賞与)が出る。
ボーナスって、もらう側からすると、自分への評価のバロメーターのようなものです。
賞与が前回より増えた(減った)とき、なぜ増えた(減った)か、社員は考えます。
「業績に貢献したことが評価された・・」
「あの成績じゃ、減ってもしかたがないか・・」
やはり社員の士気に大きな影響を与えます。
賞与は社長の思い(気持ち)を伝える、ツールの1つだと思うのです。
社長は賞与額を把握しているものです。
夏が1000万円、冬が1500万円みたいに。
・業績が厳しくても出す
・業績が厳しくて出せない
・業績が良くても増やさない
業績や社員の状況、そのほかいろいろなものを勘案して出すものです。
利益などを見ながら、調整する要素が強いものだと思うのです。
なので平準化するのには、なじまない気がするのです。
気をつけておきたい資金のデコボコ
費用を平準化するときは、こんな感じで仕訳がされます。
・減価償却費/減価償却累計額
・保険料/未払金
・賞与/賞与引当金
・租税公課/未払消費税等
これらはいわば「概算計上」です。
お金の動きは伴っていません。
実際にお金が動くのは、
・年払い保険なら、その保険料支払い時
・賞与なら、その賞与支払時
・消費税も年に数回
費用は平準化しても、お金は取り決めに従って、いっときに動きます。
「社長、ボーナスの資金が足りません!」
なんてことはないと思いますが、資金予定を把握できる状態は必要です。
とかく損益に気を取られがちですが、損益と資金は車の両輪のようなもの。
気をつけたいものです。
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