データのようなもの
世の中にはデータのようでデータでないものが、けっこうあります。
「Excelでデータ化した!」
と思っても、よく見ると「Excelに紙の資料の写真を貼り込んでいる」ようなもの。
Excelで作られているからといっても、そのままでは使えない。
これでは「収集」だけで終わってしまいます。
データは収集して、それを「活用する」ことに意味があります。
「データらしきものコレクター」にならないように、データを持ちましょう。
冒頭のExcelの表は、給与データらしきものです。
給与計算ソフトから、8月分をCSV形式で出すと、こんな形になっていました。
一見、給与データのように見えます。
ですが、これを毎月出して1つのExcelシートにまとめても、データとして活用することはできません。
データは何からできているか?
では、データは何からできているのでしょうか?
データは、「項目」と「値」でできています。
そして、いわゆる「データ」として貯めていくものは、項目に対応した「値」になります。
そして、この「値」を分析することにより、データの活用ができるのです。
ですから、Excelでデータを持つときは、次のような形にする必要があります。
給与ソフトから出力されたCSVは、こうなっています。
本来「項目」となるものが、「項目」のところになかったり(給与項目)、
本来「値」となるべきものが、「項目」になっていたり(日付や人情報)しています。
データとして活用するためには、こういう持ち方にすべきなのです。
この給与一覧表をデータにするには
この給与ソフトは市販のもので、私は使っていないのでその仕様はわかりません。
「データ」としてのCSVが取れるなら、その形で貯めていくのがいいです。
もしそれができない場合でも、この一覧表を元に少し加工すれば、データ化することは可能です。
この給与の一覧表を使って、実際にやってみましょう。
Excelには、タテヨコを入れ替えてコピーする機能があります。
これを使います。
元の一覧表のA4からF20までを範囲指定して、コピー( ctrl + c )します。
別のシートに貼り付けるのですが、このときに「行/列の入れ替え」という方法で貼り付けます。
右ボタンを押して矢印マークのアイコンをクリック・・もありますが、
Alt → E → S → E → enter と押してみましょう。
これでも行列入れ替えのコピーができます。
貼り付け先の注意点ですが、この給与一覧表の場合、支給日の日付をデータとして持ちたいです。
なので、たとえば前1列(A列)を開けておくと、そこに日付を入れることができます。
こんなふうに進めていきます。
そうすると、この先、毎月のデータを続けてコピーしていけば、何ヶ月分でもデータを持つことができます。
給与計算ソフトは「年」単位になっていますが、たとえば年度(4月ー3月)で集計したり、会社の決算期ごとに集計したり、人ごとに集計したりも可能になります。
お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、日付はちゃんと日付形式にしておきましょう。
データ化すれば、ピボットテーブルが使えます。
そうすると、元の一覧表も作成できてしまいます(途中までですが、イメージとして)
(「総計」はExcelが勝手にやってくれます)
「項目」と「値」をしっかり区別して、データを活用しましよう。
ーーー