デジタル化でもDXでもいいんですが
用語は何でもいいんですが、デジタルの力を借りて、作業の効率化を図ることは必須です。
そのためにいろいろな工夫がされています。
税金の世界でもe-tax、eLTAXなど、効率化が進んでいます。
デジタルの世界では、基本は0か1。
ONかOFFか、yesかnoか、「ある」か「ない」か、といった2者択一の積み上げで成り立っています。
あいまいなものは、処理を遅らせるなどの阻害要因でしかありません。
ただ、非デジタルな世界では、あいまいなものも多いです。
なので、あいまいなものは基本デジタル化しない方がよいです。
いわゆる「紙」のものを無理やりデジタルに押し込むと、「糸氏Excel」のようなことが起きてしまいます。
こういうことは、避けなければならないと思います。
フォーマットを揃える
先日ちょっと書きましたが、eLTAXの特別徴収住民税のお話。
・ここに違いは必要ないような・・(eLTAXの特別徴収税額通知)
これに関連して、さらに気づいたことを。
各市区町村から、バラバラと住民税データが届きます。
そのデータを取り込み、他でも使うためにCSVファイルとして取り出します。
すると、このデータも一見すると揃っているようでバラバラです。
例えばこちら
こちらはある会社のデータです。
ここには5市区町村のデータをまとめています。
F列には従業員さんの名前があります。
ただ、データを見ると、
・谷口 敏文
・タニグチ トシフミ
・■口 敏文
とあります。
(■はパソコンで変換できない旧字など)
「名前」という情報は揃っていますが、「データの形式」に乱れがあります。
G列は「ふりがな」
半角カタカナで表記で「データの形式」は揃っていますが、「ある、なし」が揃っていません。
H列は多分マイナンバー。
取り込み時の設定に違いはありませんが、
・取り込まれる市区町村
・「0(ゼロ)」というデータで取り込まれる市区町村
・空欄になっている市区町村
これは困ります。
ゼロで取り込まれた市区町村の意思表示は、
1,マイナンバーがゼロである
2,マイナンバーはあるが、取り込みデータとしてマイナンバーそのものを取り込まない
3,マイナンバーがない
のどれなのでしょうか?
一般的な考え方では、「2」だと思いますが・・
この場合は、空欄とゼロは同じ意味合いを持つのでしょうが、空欄の場合は「入力漏れ」も考えなければなりません。
さらにこのデータの末尾。
W列は備考欄でしょうか?
でも、いらない?(おせっかい)情報のような気がします。
V列は何でしょう?
「6」・・・謎です。
余計なことはしない
今回のeLTAX、どーでもいいといえば、そうなのかも知れません。
でも、こういうことが起きるというのは、そこの認識がずれている(統一されていない)ということ。
気づいているかどうかも含め、そういう素地があるということは、乱れの原因にもなります。
さらに困るのは、効率化のあとに「余計なこと」をし始めること。
そして当人たちはそれが「余計なこと」ではなくて、「ユーザーのため」だと勘違いしてしまうこと。
スマホのカメラやワードなど、役所に限ったことではありません。
今回の例で言えば、W列。
「特別徴収税額はありません。」
その前までの情報で、住民税が「ゼロ」であることは明記されています。
なのにこれを表記しています。
これがもし今後、変な方に進むと、
・W列に「特別徴収税額はありません。」と表記したから、ゼロは入力しなくてもいいんじゃない?となって、空欄になる
↓
・空欄になると、データの「ある、なし」になるので、入力ミス(漏れ)もチェックの必要がでてくる
仕事を減らすはずが、逆に増えてしまいかねません。
データ処理において、ゼロと空欄は同じものではありません。
※ゼロと空欄の違い
必要最低限のことを、しっかりする。
それ以上、余計なことはしない。
は、大切なことだと思います。
ーーー